「マホムジカのショー制作ばなし」
こんにちは、チャーリーです。
マホムジカのショーの構成・脚本・演出をやらせてもらっています。
「テーマパークで見られるようなバンドショー」をショーコンセプトに
マホムジカのショーをつくっています。
今回は「PLAY! SING! DANCE!」のショーをつくるにあたっての
自分の向いている方向や考え、エピソードを少しだけ語らせていただきます。
思ったまま語るので取り止めのない文章だったらすいません。
コンテンツはこんな感じです。
1:自分のバンドショーのバックグラウンド
2:アトモスフィアショーの制作
3:「PLAY! SING! DANCE!」の制作エピソード
4:まとめ
こうやって振り返ってみると、自分は音楽家ではなく、音楽好きなだけなのに、
今ではなんでこんなに音楽の仕事に関わっているんだろうと不思議でなりません。
1、自分のバンドショーのバックグラウンド
20歳から仕事でディズニーに関わったので、その頃、アメリカへ1人旅をしまして、
ニューオーリンズのプリザベーションホールバンドやストリートバンド、そしてマルディグラ。
ニューヨークはビレッジバンガードのビッグバンド、ブルーノートでの小編成のコミックジャズバンド、ブロードウェイミュージカル。
フロリダはディズニーワールドの生バンドの15周年キャッスルショーや様々なアトモスフィアショー。などを見聞きしました。
生の音楽に触れた充実した旅でした。
アメリカはこんなにも身近に手軽に生の音楽があるんだということを知らされました。そしてアメリカの音楽は裾野が広い。
とにかく思ったことは、生の音楽は良い!ということです。
それまでそんなに音楽に入れ込むほどではなかったのに、この旅で音楽に興味が深くなりました。
そして「バンドショー」との関わりはその後でした。
1986年ごろ舞浜のテーマパークではバンドが各テーマランドに2つは出ていました。
チャーリーは、
3匹のこぶたとオオカミとデキシーキングス
チップ&デールとカントリーベアとウエスタンランド・ラスカルズ
メリーポピンズとペンギンとパーリーバンド
に関わるようになりました。
バンドだけでなくキャラクターやシンガーが一緒に出ていたアトモスフィアショーでした。
それらは、ストーリーを追って、演奏と(メリーポピンズの歌と)ダンスが進行していくショーでした。
自分にとってはこれらのアトモスフィアショーが原体験になっています。
今の「外山喜雄とデキシーセインツ」の方がパーリーバンドをやっていたのですが、
エンディングの台詞で
「メリーポピンズ、今日は素敵な歌をどうもありがとう。 メリーポピンズは風向きが変わると次の場所に行かなくてはなりません。 それではメリーポピンズとはここでバイバイしましょう。 バイバイ、メリーポピンズ! バイバイ、ジェームズとウイリアムズ(ペンギンたち)!」
と挨拶した後、
チェイサー演奏などがあって、メリーとペンギンたちは退場していきますが、
この”風向きが変わると”あたりの台詞がちゃんと映画メリーポピンズのストーリーに沿っていて好きでした。
ここで思ったのは、
シンガー、バンド、そしてキャラクター、ストーリーが一体となったショーは
音楽が好きでなくても、とにかく興味を持って観れたということです。
2、アトモスフィアショーの制作
年月が経って、自分がショーを作る立場になりました。
色々とショーを企画・構成してきましたが、代表的なバンドアトモスフィアショーは
5つのショーを演出しました。
(1)マリー&クラリスwithスウィングタイムチーム
(2)7人のこびとwithマーチングメン
(3)3匹の子ぶた&ビッグバッドウルフwith ハフ&パフ
(4)トゥイードルディー&ダムwithアンバースデーバンド
(5)シンデレラ&プリンスwithミュージシャンズロワイヤル
の5つです。
スウィングタイムチーム
には、映画「オリバー・ニューヨーク子猫ものがたり」からの楽曲を
ニューヨークスタイルで演奏をしてもらい歌姫に「I Wanna Be Loved By You」を歌わせました。ダンサーもクールに踊りました。
マーチングメン
には、映画「白雪姫」のハイホーのマーチングシーンの再現をしてもらい、ハフ&パフにはニューオーリンズジャズを取り入れた子ぶたとオオカミのコミカルなやりとりを表現してもらいました。
アンバースデーバンド
には「アリス」の破茶滅茶なパーティーを演奏と派手なアクションで演奏と演技。ミュージシャンズロワイヤルにはプリンス&プリンセスにお付きの宮廷楽団に扮して演奏してもらいました。
この時、いずれも自分の原体験を元にショーを作ったのでした。
そしてストーリーは映画をモチーフに再構成してみました。演奏、歌、ダンス、芝居など色々な要素があるバンドショーが生まれ、
1日の中でとっかえひっかえゲリラ的に現れるアトモスフィアは一応好評をいただきました。
今考えるとバンドメンバーのミュージシャンと懇意になったのも、これらのショーがきっかけでした。
そうそう、この時のキャッスルショーのタイトルは
「リズム!メロディー!ハーモニー!」でした。
マホムジカの「PLAY! SING! DANCE!」のタイトルは、このあたりからアイデアを得ました。
色々とバンドショーに思いを入れてショーを作ってきましたが、
・バンド
・シンガー
・ダンサー
・キャラクター
・ストーリー
が一体となったショーは
誰もが、とにかく興味を持って観れるということです。
そして非日常であることが大事で、でも内容は共感できる何かがある。
それがテーマパークのようなショーなのです。
3、「PLAY! SING! DANCE!」の制作エピソード
マホムジカの「PLAY! SING! DANCE!」タイトルが示す通り、音楽をベースにした演奏、歌唱、ダンスそれぞれの魅力、歌×演奏、演奏×ダンス、などの掛け合わせた魅力、そして、ストーリーを最大限に見せようと色々考えてみました。
観せる対象は子供。
子供に飽きさせないよう、子供の好きなことを織り込む。
なんてったって、
子供は繰り返すことが好き。
子供は先を読むのが好き。
子供は飽きっぽい。
心掛けは、
子供に興味を持たせる。期待させる。
飽きる頃に何か変化を起こす。
パターン化してわかりやすく。
単純な面白さを追求。
参加体験をさせる。
そして音楽・魔法がキーワードになるよう
常に進行に絡める。
などです。(なかなか大変!)
今回は、マホムジカが世界を巡る旅に出る。音楽の魔法は世界中に散らばっている。
世界中の音楽を一堂に集めてマジックパワーを発生させる。
を「PLAY! SING! DANCE!」のコンセプトとして掲げさせてもらいました。
「音楽使い」のミュージシャン(マホムジカ)
「歌使い」のシンガー
「ダンス使い」のダンサー(マホダンサ)
が魔法で世界(の音楽)を旅して、音楽を奏でてマジックパワーを集めるストーリー。
軸になる脚本を書いてみました。
「Smile & Horns」で成功している
みんなで何か唱和→演奏→みんなで拍手
のパターンは今回も踏襲するが、
「PLAY! SING! DANCE!」では
唱和の後、瞬間移動してその国に行くという演出を
今回加えて変化を持たせてみました。
そんな感じでショー制作をスタートしましたけど、
自分では面白いつもりで書く脚本ですが、
それが、今ひとつに思える時もあります。
そんな時、
マホムジカのメンバーの手にかかると何倍も何倍も面白くなるのです。
本当にマホムジカはクリエイターの集まりなんだなぁ、と思わされます。
そんなエピソードを何点か挙げてみます。
拍手をもらってマジックパワーを発生させると
台本には落としたものの、マジックパワーレベルを可視化する方法が今ひとつだったところ、
9月に藤下さんが
「マジックパワーを表す道具が作れそうです」
と言ってくれて、
ミュージシャンなのになんてテクニカルな人なんだ!と思いました。
その後、チャーリーのラフスケッチだけの設計図で
藤下さん、淳也くん、綾ちゃん、梶ちゃんのDIYでできた「マジックパワーランプ」。
こんなのも自分たちで作っちゃうマホムジカってすごい!
当初の予定は、最後、ラテンアメリカに行く予定でしたが、思った楽曲が見当たらず、
日本のところで「風になりたい」をチョイスして、日本とラテンをフュージョンさせたアイデアもメンバーから出ました。
振付はYuzzyに任せましたが、大まかに出どころだけを伝えただけでしたけど、
さすが、大手テーマパークの経験などを生かして、できた振付やステージングは想像以上にマホムジカのショーにハマっていました。
(バンドメンバーも難しいダンスがんばりました!)
素晴らしいの一言でした。
演奏前の、みんなで呪文を唱えるところは黛さんに任せていますけど、(Smile&Hornsは音楽ジャンル、今回は国の名称)
毎回思いつきのアドリブが面白い!
それが毎回ウケている!
本当に黛さんの思いつきに感心します!
このようにメンバーのアイデアや行動でどんどん仕上がっていくところがこのマホムジカのすごいところです!
まとめ
マホムジカのショーは誰に見せても面白いと思ってもらえるでしょう。
30年のエンターテイメント経験からそう言えます。ベーシックなところの演奏、歌、ダンス、のスキルはかなり高い。
それだけで十分だけど、みんなで考えた構成や選曲、ストーリーや台詞、キャラクター、アイデアがそこに加わり輝きを増します。
生の音楽は良い!演者が良い、ストーリーが良いと興味を持って観れます!
そんなマホムジカの「PLAY! SING! DANCE!」あなたも是非見てください!
音楽の魔法に触れ、そしてみんなで一緒にマジックパワーあふれる拍手をしましょう!
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